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チベット医学 蔵医院見学記


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ロビー

病院案内

外来室

はじめに、旅立ちから見学まで

 チベット医学に興味を持ったきっかけは、女性専門の治療院で、婦人科疾患の患者さんをかかえる中に、「四部医典」のタンカ5に受胎と受精卵の発育から出産までかかれている内容に大変関心いたしました。
 7世紀の時代に受精卵の状態をこのように細かく記載してあるのはいったいどのような医学なのだろうかと、この疑問を持ちまして、チベットへ行ってきました。

 チベット医学は、2500年以上も仏教導入以前lのボン教時代から起ったとされています。7〜8世紀に仏教が国家宗教になり医学も隣接するインド、中国、その他の国の医学知識を加え、ギュー・シ「四部医典」の基礎が築かれました。
 チベット医学の四部医典は、人体の解剖と生理、疾病、診断と治療、火灸と瀉血の部位、薬物の種類、性味、用法、飲食、起居、衛生保健の知識、医者の道徳などが描かれています。

 体質は、「ルン」、「ティーパ」、ペーケン」の3つの本質的なエネルギーに分類されます。病の根源は、生まれ持った根本的な仏教哲学的な原因と生活習慣、季節などがあげられるようです。
 病の侵入はまず皮膚から広がり、筋組織に進行し、血管や神経を介して移動し、骨や髄に影響を及ぼします。
 五臓器は、心臓→肝臓→肺臓→脾臓→腎臓へ進み、六腑は、胃→小腸→胆嚢→膀胱→大腸→生殖器へと降りてきます。
 診断は、視診と舌診、尿診、触診の脈診、問診をおこないます。
 治療は、薬の処方に各種療法として、放血療法、灸療法、金鍼療法、吸い玉療法、罨法、入浴療法、軟膏などがあり、食養生も大変重視されているということです。

 以上が大まかな内容になりますが、特に関心が高かった、受精卵の発育の過程について、ダーウィンの進化論より古いと言われていました。解剖や生理学の発展は、チベットの天葬の風習も遺体を解体させるためにかかわっているのだと思いました。

そして、チベットも文化大革命の時に、あやうく四部医典も破壊される可能性があったのですが、身を挺して先代の院長がチベット医学を守ったというお話もとても感慨深かったです。伝統医学の一端を担うものとして伝統を守りそして発展させていかなければと強く思いました。
お忙しいところ、テェワンタンパ先生ありがとうございました。
チベットの伝統医学や文化にふれることが出来て、大変貴重な経験をいたしました。

貴賓室にて

四部医典

四部医典タンカ

医聖の像

診察

お世話になりました
テェワンタンパ先生

 チベットでは、冬虫夏草や紅景天、雪蓮花、雪茶など大変効能が高い生薬の産地です。最近、効能や成分は、生薬とし大変注目されているようです。


薬局

露天の薬売り

 

ポタラ宮殿

サムウェイ寺

 

参考文献 癒しの医療チベット医学 タムディン・シザー・ブラッドリー著 監訳 井村浩次 ビイングネットプレス

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